登山案内

climbing guide

南アルプス|三伏峠小屋

登山の準備と歩き方

服装は動き易く、汗がすぐに乾く化繊のものを選びましょう。(ジーンズで来ると汗でべちゃべちゃになりますよ!)
また、お家から山までの標高差は2,000m以上ですから気温差が激しく、歩いている間は汗ばみ、休んでいる時は冷えてきますから、重ね着をして、暑くなったら脱ぐ、寒くなったら羽織れる様にしてきてくださいね。
山頂付近は紫外線が強いですからビックリするくらい日焼けをします。肌の露出は控え、帽子と日焼け止めをオススメします。
滑りやすいところもありますし、小屋から山頂を目指す途中ぬかるみもありますから、トレッキングシューズで来るのがベストです。トレッキングポールもあると、道中ものすごく楽になりますよ。

最低でも7時間の行程になりますから、荷物は最小限が大前提。でも必要なものは忘れずお持ちくださいね。
思いのほか汗をたっぷりかきますから、水はちょっと多めに(1L〜1.5L)持てると安心です。重さが心配な方は小屋で販売もしていますし、道中に湧き水もありますから補給を前提にして頂いてもOK。
カロリー消費も激しいので簡単にとれる行動食(飴、羊羹、ゼリーなど)も必須です。
登山地図とコンパスはもちろん、万が一に備えてヘッドランプ、サバイバルシート、ファストエイドキットなどもあれば安心ですね。
携帯電話はdocomoは繋がりやすく、auは稀に繋がる場所があります。不要な場合は持ち歩かない事も考慮しましょう。

登山口から小屋まで約3時間かかります。急がず焦らず、ゆっくりと。疲れたら細かく立ち止まって休憩しましょう。歩幅は小さく細かく、刻んで歩くと疲れにくいですし、滑落もしづらく安全です。岩場は少ないですが、浮き石など不安定なところもありますから、足下に気をつけていきましょう。
また、小まめに水分補給とカロリー摂取をしましょう。なんだかフラフラしてきちゃった…みたいな事があると大変危険です。休憩は恥ずかしい事ではありませんから。
家族で登るときは必ず山側にお子様を歩かせる様にしてくださいね。狭いところは少ないですが、万が一に備えて危険は避けましょう

南アルプス|三伏峠小屋

登山コース

麓から登山道への道のり

マイカーでお越しの方は大鹿村役場より152号線を3km程南下したところにある三叉路(目印は赤嶺館旅館と鳥倉方面の看板です)を左折し林道へ上がっていきます。途中の分かれ道には案内があるので、それに従いながら約40分ほど進むと越路ゲートにたどり着きます。道中狭い林道が続きますのでくれぐれもスピードの出し過ぎには注意してお越しくださいね。ゲートには無料の駐車場がありますのでそちらをご利用ください。

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鳥瞰図

コースの紹介

登山ルート

1:ゲート〜三伏峠小屋まで

ゲートに車を停めて舗装された道を50分程歩くと鳥倉登山口に辿り着きます。登山シーズン中は登山口までバスが出ていますので是非ご利用ください。
登山道に入ると明るいカラマツ林の急坂を30分ほど登ります。ここを急いでしまうと後々苦しくなってしまうので、ゆっくりとペースを整えて穏やかにお進みくださいね。
カラマツ林を抜け自然林に囲まれるようになると勾配も楽になります。天然トウヒ・シラビ・ツガマツ等は樹齢も深く重ね、水の豊かな南アルプスならではの神秘的な森が広がります。
樹林帯から尾根登りへと変わる頃には景色も開け塩見岳や3000m級の山々が顔を覗かせます。登山口から3時間、いよいよゴール目前になると最後の登りで山風が吹き抜け、爽快で気分も最高です!
小屋から少し進むと360度の大パノラマが広がる「日本で最も高い峠のお花畑」があり、休憩と散策にオススメのスポットです。なんといってもお花畑より望む塩見岳はどっしりと構え、息を呑む様な美しさですよ。

2:三伏峠小屋〜小河内岳コースオススメ!

片道2時間〜3時間のゆったりとしたコースで、登山初心者の方やファミリーにもオススメできるコースです。
三伏峠小屋から出発し、お花畑、烏帽子岳までの道のりは緩やかで、シャクナゲ・イワカガミ・ウスユキソウをはじめとする多くの高山植物を楽しめます。森林限界を越え、周囲がハイマツに囲まれる稜線に出ると山の表情がガラリと変わります。日常では目にすることの無い、別世界を堪能しながら谷風の吹く稜線を進むと間もなく烏帽子岳へ到着です。富士山、塩見岳に加え、南アルプス北部の峰々が顔をそろえる絶景は感動の一言!(もし疲れてしまったのならここまででも充分ですよ。)
烏帽子岳山頂から続く稜線を見ると、目的地の前小河内、小河内岳が目に入ります。足下に気をつけながらガレ場を西に進み、前小河内岳の山頂を越えるといよいよ小河内岳に到着です!お疲れ様でした。小河内岳からは雄大に連なる荒川三山の眺望が目の前に広がります。小屋から自分が辿った道のりも良く見え、登山の達成感も最高潮を迎える瞬間です!
帰りも同じ道を通りますが、下りの方が意外と疲れますから気をつけてお戻りくださいね。特に段差のあるガレ場は足腰にきますから無理せずゆっくりと行きましょう。

3:三伏峠小屋〜塩見岳コース

本格的な登山が楽しめる経験者向けのコースです。三伏峠小屋へ荷物を預けて軽装備で出発!まずは小屋から一番近い三伏山までウォーミングアップ。山頂からは伊那谷と小屋がスッキリと見渡せ、早速気持ちの良い景色に出会えます。
そこから山を反対側へ下り、樹林帯をしばらく進むと本谷山に辿り着きます。更に尾根道を歩き進み権右衛門山を抜け、沢の源頭を通ればいよいよ塩見岳に近づいたことを感じさせるハイマツの尾根へ出られます。そこから間もなく塩見小屋へ到着するので小休止。
しばらく稜線を進むとガレ場に出ますが、この後待ち受けるのは最大の難所である天狗岩。慎重に岩場を右巻きに登ります。落石が起こり易い場所ですから、注意しながら進みましょうね(万が一落石が起きた場合は大きな声で「ラーーーーク!!」と下にいる登山者へ伝えてください)。
岩場を登り切るとついに塩見岳 西峰に到着です。目の前には塩見岳東峰が見え、更に荒川三山・仙丈ヶ岳・北岳・間ノ岳といった南アルプスの峰々が連なる絶景が広がります。シーズン中は高山植物も豊富で、この上無い体験がお待ちしている事をお約束しますよ。

南アルプス|三伏峠小屋

登山道の様子

鳥倉登山口

鳥倉登山口の様子です。近くには案内図と登山計画書の記入台があります。

樹林帯

登山口からしばらく樹林帯が続きます。途中、木でできた足場があり、濡れていると滑り易いので気をつけてくださいね。

烏帽子岳

登山に不慣れな方は烏帽子岳まででも充分!コースにとらわれず、登山を楽しみましょうね。

小河内岳へのルート

小河内岳へのルートは烏帽子岳から稜線を歩いていきます。本格的な登山らしくてワクワクします。

三伏山

塩見岳ルートの途中にある三伏山です。ここからは伊那谷の街並みや三伏小屋がよく見えます。